『テルマエ・ロマエ』を観た。

意外や意外、といったら失礼かもしれませんけど、イタリアの映画祭「第14回ウディネ・
ファーイースト映画祭」でマイムービーズ賞を受賞したんですって。
ヨーロッパ最大のアジア映画祭らしいですけど、そこで大爆笑だったそうで。
漫画は1巻しか読んでませんけど、あの漫画でどうすれば大爆笑になるのさ・・・!?

じゃあ、ってことで、『テルマエ・ロマエ』を観てきました。

日本でも笑いが起こってました。
ていうか、おいらも笑い声あげてきました。
阿部ちゃんに、レストランでメニュー決めるのにも哲学的な苦悩の表情を浮かべそうな
平たくない顔族然とした顔で「うまっ!」とかやられると、いちいちおかしいんだもの。
前半はタイムスリップして平たい顔族の風呂文化に驚いて、と漫画の1巻目に出てきた
ネタがテンポ良く出てきて、あまりにもテンポ良過ぎてこのまんま最後までいくのか!?
と心配したぐらい。
当たり前ですけど、その都度ルシアス阿部ちゃんが素っ裸で、撮影現場のことを考えたら
それだけでもう笑えてきちゃいました。
ほんま、よーやるわ。
個人的には、タイムスリップ時にどこぞでスタンバっててオペラを歌いあげる、
謎のテノール歌手が良かった。ああいう、どうでもいい遊びの部分って、大好物♪

最初の、銭湯へのタイムスリップで上戸彩さん演じる山越真実なる女性が絡んできて、
映画だからってことで原作者が強引に自分をキャラにねじ込んできたのか(名前的にも)
と思ったら、ちゃんと漫画の4巻目には女性キャラとの絡みがあるんですね。
キャラの名前も、職業の設定も違うみたいですけど。漫画家志望って、また。。

出てくるおじいちゃん達がいい味出してましたよ。
どこかであったことのあるような表情の、いい感じのおじいちゃんだな〜と思って
後で調べてみたら、あの菅登未男さん、「ガキつか」の名キャラ“ピカデリー梅田
でした。今は亡き梅田ピカデリーでこの映画を観られたら最高だったのになぁ。
おじいちゃん、はよ上がらなのぼせるよ!?と思わせちゃう、赤ら顔のいか八朗さんも
良かったなぁ。
竹内力さんが“平たい顔族”ってのがちょっと疑問だったけど。


後半はより古代ローマの史実に踏み込んだ内容で、おそらくは漫画の3巻あたりの
エピソードなんだと思いますけど、戦で疲れ傷ついた兵士を救うために、戦地に陣を
構える山奥にテルマエ(浴場)を作ることに。
いいアイデアじゃないですか。湯治としての日本の温泉の面目躍如ですよ!
それが、できあがったのが・・・
オンドルって。
なんでいちばんのキモのとこで、よその国の文化なの?
別府地獄めぐりみたいな自然湧出の源泉を使っての温泉だっていいじゃん。
地熱を利用したかったら、地面を耕すか砂を持ってくるかして、指宿の砂蒸し風呂
みたいにしたっていいじゃん。
なんでよりよりによって最後の最後で、日本の風呂文化から離れちゃうの?
そこが観ていて、最も納得いかない箇所でした。
なんだよ、オンドルって。
だったらルシウスを日本にタイムスリップさすなっつーの。

ということで前半、ネタ連発のところは面白かったので、見る価値あり!です。
後半は・・・恋愛話的な展開はあってもなくてもいいけど、やっぱりオンドルだなぁ。
あれで台無しになっちゃいました。とってもとっても残念。