『ドラゴン・タトゥーの女』を観た。

レイトショーで倹約して観ようと思ったんですけど、上映終了時刻を確認すると
どこの映画館も終電ぎりぎり、もしくは間に合わないような時間なんだもの。
なんでやねんと思っていたらなんのことはない、上映時間が長いのね。
158分。
素直に前売り券で観させていただきましたよ、『ドラゴン・タトゥーの女』。

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で久しぶりにオープンング
からドキドキさせられる映画を観たと感動していたら、それ以上でした。
「移民の歌」、とにかくかっこいい!!

「A DAVID FINCHER FILM」の文字を見ながら、これはもうPVじゃん、
さすがはミュージックビデオ畑の監督さんだなぁ、と思いながら魅入りました。
漆黒の血が自由を奪われた身を、キーボードを、少しずつ浸食していき、
ケーブルが張り巡らされた無機質な世界に突然、火が放たれ熱を帯びるーー。
これはまさしくリスベット・サランデルそのもの。

サスペンスの体をなしているようで、この映画は“ドラゴン・タトゥーの女
リスベット・サランデルの映画でした。
最初は鼻ピアスした木村カエラのようでしたが(?)、ラスト近くで元後見人の
ホルゲル・パルムグレンとチェスをしながら「友達ができた」と話した
リスベットの優しい表情に、こちらの胸が熱くなるような思いになり、
クリスマスプレゼントを渡そうとしてミカエルの姿を見つけてしまう
リスベットの後ろ姿に、心臓をぎゅっと鷲掴みされたような思いになり。
ルーニー・マーラ、すごい。

見終わってしまえば、なーんだサスペンスの必要ないやん!
・・・いえいえ、そんな訳はないんですけど、なんせ登場人物の関係が多くて
複雑な上に名前がよく覚えられず、したがってとりあえず主だった人物だけでも
覚えとこうと、なんとなーく顔を眺めていたらさ、そりゃどうやったって
ステラン・スカルスガルドが一癖も二癖もある顔に見えるじゃないですか。
謎解きをする前からひっかかりますわな。
「あ、こいつなんかやらかすぞ」ってね。

ひっかかりついでにいうと、それまで慎重にことを進めてたような気がするのに
どうして突然、留守宅に勝手に忍び込んで、わかりやすいヘマやらかして
あんなことになっちゃうかな?というのにもひっかかったし、
家の周りに大量に仕掛けた隠しカメラもそんなに必要か?ってひっかかったし、
アニタ・ヴァンゲルの元を訪れた時に突然サポーターが2人ついたのも
あまりに唐突過ぎてひっかかりましたけど、、
自分で勝手にひっかかってしまったのは、地下で捕らえられての拷問シーン、
あれが映画『ムカデ人間』のムカデ改造シーンを思い浮かべてしまって、、
ひとりでムダに身悶えてました(爆

正直に言うと、たくさんの登場人物がいて、いろんな展開があって、いちおう
最低限の説明はあるのですが、なにせ名前と顔と位置関係が一致しないので
中途半端にしか理解できてない部分がたくさんあるはず。
スウェーデン映画版&原作の『ミレニアム』で復習してから、再度観てみたい
と思います。
その時には吹き替え版で観たいなぁ。